三菱商事の株価はなぜ安い?3つの下落理由と今後どうなるか将来性から買い時を考察
悩む男性4

「三菱商事の株価はなぜ安い?今後どうなるか将来性も教えてほしい!」

こんな疑問、悩みに答えます。

本記事では「三菱商事株の将来性が気になっている方」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。

本記事で分かること

  • 三菱商事の株価が安い理由
  • 三菱商事と同業他社を業績・株価・配当性向から比較
  • 三菱商事株は今後どうなる?将来性から買い時を考察

なぜ、三菱商事の株価は安いのか?

そして、三菱商事の株価は今後どうなるのか?
三菱商事株の購入を検討している方や株式投資のリスク分散したい方にとって、非常に気になる情報です。

気になる三菱商事の株価が安い理由と今後どうなるか将来性について考察していきます。

先に結論をお伝えすると・・・

結論、三菱商事の株価が安い理由は「事業上の特性」

総合商社にみられるセグメントの利益率の低さ。
さらに、外部要因に大きくさらされる資源依存度の高さ。

これらの要因が、株安を招くきっかけになっているのは言うまでもありません。

そして、三菱商事株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

三菱商事に限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

三菱商事とはどんな会社?

三菱商事の株価が急落した理由に触れる前に。
はじめに、三菱商事とはどんな会社か?基本情報をまとめます。

会社名 三菱商事株式会社
創立年月日 1954年7月1日(設立1950年4月1日)
本店所在地 三菱商事ビルディング(東京都千代田区丸の内二丁目3番1号)
従業員数(2023年3月31日現在) 単体:5,448名
連結:79,706名
資本金 204,446,667,326円
発行済株式 1,437,493,951株
事業紹介
  • 産業DX部門
  • 次世代エネルギー部門
  • 天然ガスグループ
  • 総合素材グループ
  • 化学ソリューショングループ
  • 金属資源グループ
  • 産業インフラグループ
  • 自動車・モビリティグループ
  • 食品産業グループ
  • コンシューマー産業グループ
  • 電力ソリューショングループ
  • 複合都市開発グループ

業績

まず三菱商事の業績についてです。

2022年度の売上高は、21兆5,719億円。
連結純利益は、1兆1,806億円と、初の純利益1兆円超えを達成しました。

事業内容

次に三菱商事の事業内容は以下の通りです。

三菱商事の事業内容(セグメント)

  • 産業DX部門
  • 次世代エネルギー部門
  • 天然ガスグループ
  • 総合素材グループ
  • 化学ソリューショングループ
  • 金属資源グループ
  • 産業インフラグループ
  • 自動車・モビリティグループ
  • 食品産業グループ
  • コンシューマー産業グループ
  • 電力ソリューショングループ
  • 複合都市開発グループ

5大商社の一角を担う三菱商事。
三菱商事の強みは、エネルギー事業から食品産業まで幅広い商品やサービスを扱っている点。

中でも純利益に占める割合が最も高いセグメントが「金属資源」
2022年度実績に対して、約37%を本セグメントが担う、三菱商事の屋台骨ともいえる事業となります。

配当・株主還元

三菱商事の配当・株主還元についてです。

三菱商事の1株当たり配当金推移は以下の通りです。

三菱商事の1株当たり配当金 中間配当 期末配当 年間配当
【最新】2023年度 105円 105円(予想) 210円(予想)
2022年度 77円 103円 180円
2021年度 71円 79円 150円
2020年度 67円 67円 134円
2019年度 64円 68円 132円
2018年度 62円 63円 125円

(出典:三菱商事「決算公表資料(短信等)」

そして、三菱商事に株主優待制度はありません。

過去10年の株価推移

そして三菱商事の過去10年の株価推移についてです。

見ての通り、足元では上昇トレンドに入っています。
長らく低空飛行を続けていた株価も、2023年に入ってからは急上昇。

どれくらい上昇したのか?
2023年1月年初の株価(4,214円)と比較し、現在は7,000円前後と、60%以上も上がっているのがわかります。

この株価上昇につながった要因の一つが「バフェット効果

日本の5大商社株を買い増す意思を表明し、商社株は軒並み上昇へとつながりました。

なんですが、バフェット効果も一時的との見方から、市場関係者は慎重な姿勢をみせています。

実際、上昇以前の株価は、2,000円前後~3,000円前後でのボックス相場を形成していたのは事実。

長期にわたり、株価は安い水準を形成。
今後上がるどころか、下落する可能性も十分に起こりえます。

そして、三菱商事株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

さらに今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、不安の解消に「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

三菱商事に限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

なぜ安い?三菱商事の株価が安い3つの理由

三菱商事の過去10年の株価推移を示したチャートを再掲します。

なぜ、三菱商事の株価は安いのか?
株安を招いた原因について、ポイントにわけて考察していきます。

これら原因を紐解くことで、今後の投資戦略や買い時の参考になります。

早速、なぜ安い?三菱商事の株価が安い3つの理由について解説します。

【理由1】利益率の低い事業が多いから

まず大局観でみた場合の理由が「利益率の低い事業が多いから」

総合商社は、その事業の特性上、営業利益率が低くなりがちです。

実際、主要産業と比較すると以下の通り。
総合商社の営業利益率は2%未満と、際立って低いのは明白です。

比較 総合商社 製造用機械 ソフトウエア 生活関連サービス 総合小売
営業利益率 1.86% 6.42% 8.95% 6.57% 4.49%

そんな中、三菱商事の営業利益率はどれくらいか?

直近の決算(2022年度)で調べると、4.42%。
4%を超えているものの、三菱商事を含む5大商社で比較すると以下の通り。

比較(2022年度) 三菱商事 伊藤忠商事 三井物産 住友商事 丸紅
営業利益率 4.42% 5.03% 4.85% 6.20% 3.71%

競合と比較しても、低い状況が続いています。

稼ぐ力(利益率)が低ければ、投資家からの評価も得にくいのが実情としてあります。

つまり、三菱商事の株価が安い原因の一つは利益率の低さだと考えられます。

【理由2】資源価格の下落など業績への影響が懸念されたから

次にポイントでみた場合の理由は「資源価格の下落など業績への影響が懸念されたから」

株安を招く原因として多いのが、決算の内容。
株価は、決算が悪ければ株は売られ、決算が良ければ株は買われます。

実際、三菱商事も過去に大幅減益となった決算を発表し、株安を招いた時期があります。

具体的には、2023年度第2四半期決算の内容。
純利益は4,660億円で前年同期比35.3%減と、大幅減益を計上しました。

売上収益についても、前年同期比10.8%の減収を計上。
これら大幅な減収減益となった原因は、資源価格の下落が響いたと説明しています。

決算を受けて、株価はどれくらい下がったのか?
決算前後での株価推移を調べると以下の通りで、4%近くの下落を招く結果となりました。

三菱商事|株価推移 決算発表前日の終値
(2023年11月1日)
決算発表当日の終値
(2023年11月2日)
下落率
株価 7,195円 6,891円 -304円(4.2%安)

(出典:Yahoo!ファイナンス「三菱商事(株)」

つまり、株安を招く主たる原因の一つが決算の内容。

なぜ大幅減益を計上することとなったのか?
今後の株価を占ううえで、足元の状況や事業の将来性まで分析し、考察する必要はあります。

【理由3】豪州の資源税引き上げによる収益悪化を警戒されたから

そして3つ目の理由として「豪州の資源税引き上げによる収益悪化を警戒されたから」

オーストラリア・クイーンズランド州政府が、10年振りに資源ロイヤルティの課税率を引き上げることを公表

今回の新税率導入で、最大40%の税率が適用されるとのこと。
この報道を受けて、豪州で原料炭事業を行う三菱商事への収益悪化を警戒され売りが膨らみました。

どれくらい株価は下がったのか?
報道前後の株価の値動きをみてみると以下の通りで、6.0%の株安を招く結果となりました。

三菱商事|株価推移 報道当日の終値
(2022年6月21日)
報道翌日の終値
(2022年6月22日)
下落率
株価 4,321円 4,061円 -260円(6.0%安)

(出典:Yahoo!ファイナンス「三菱商事(株)」

ではなぜ、これほどまでに三菱商事への収益悪化を警戒されたのか?

理由は、三菱商事が手掛ける事業において、資源依存度の高さが原因として挙げられます。

実際、純利益に占める資源割合は以下の通り。
同じく5大商社の一つ、伊藤忠商事と比較しても、三菱商事の資源依存度の高さは明白です。

比較(2022年度) 純利益(億円) 資源(億円) 資源割合(%)
三菱商事 11,806 6,099 51.7
伊藤忠商事 8,005 2,156 26.9

三菱商事の資源依存度は51.7%。
それに対し、伊藤忠商事は26.9%と、三菱商事の方が倍近く高いのがわかります。

つまり、三菱商事の事業は特に外部要因に大きく影響される景気敏感株。

国内だけでなく、世界経済にも目を向けなければ、常に株価下落に見舞われる恐れがあります。

もっといえば、リスクに備えた分散は非常に重要だということ。

三菱商事株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

三菱商事に限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

三菱商事と同業他社を業績・株価・配当性向から比較

ここまで、三菱商事のみにフォーカスし株価や事業の将来性を解説してきました。

ただ1社のみの分析では結果に偏りが生じます。
同業他社と比較・分析することで、結果の確度はより高まります。

ここでは、三菱商事と同業他社を業績・株価・配当性向から比較していきます。

大手商社の銘柄比較

まず三菱商事と大手商社の銘柄比較をまとめた表が以下の通り。

比較表(2022年度) 三菱商事(8058) 三井物産(8031) 伊藤忠商事(8001)
売上高 21兆5,719億円 14兆3,064億円 13兆9,456億円
当期純利益 1兆1,806億円 1兆1,306億円 8,005億円
営業利益率 4.42% 4.85% 5.03%
自己資本比率 36.43% 41.40% 36.76%
ROE
(自己資本利益率)
15.79% 18.89% 17.75%
EPS
(1株当たり純利益)
809.29円 721.82円 546.10円
PER
(株価収益率)
5.87倍 5.70倍 7.88倍
PBR
(株価純資産倍率)
0.84倍 0.99倍 1.30倍
配当性向 22.2% 19.4% 25.6%
配当利回り 3.79% 3.40% 3.26%

※2023年3月末時点(数値はEDINETYahoo!ファイナンスから引用)

【比較1】初の純利益1兆円超えで商社首位

まず目に留まるのが「初の純利益1兆円超えで商社首位」

三菱商事の2022年度における純利益は、1兆1,806億円。
2期連続で最高益を更新し、今期は初の1兆円超えと、競合を大きく引き離す実績を叩き出しました。

【比較2】利益率だけでなくROEも低い水準

ただ競合と比較して気になるのは「利益率だけでなくROEも低い水準」

三菱商事の営業利益率は、4.42%。
ROEは15.79%と、いずれも競合より低い水準となっています。

ですが、業界平均で考えれば一般的な水準であり、ROEについても高いといえます。

【比較3】PBRが1倍割れも株安の原因

さらに懸念されるのは「PBRが1倍割れも株安の原因」

三菱商事は、長らくPBRが1倍割れしています。
実際に、過去6年間の実績をみても、1倍を超える期はありません。

三菱商事|PBR推移 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
PBR 0.84倍 0.99倍 0.82倍 0.65倍 0.86倍 0.85倍

三菱商事株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

三菱商事に限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

三菱商事株は今後どうなる?将来性から買い時を考察

ここまで、三菱商事の株価が安い理由とその原因について解説してきました。

結論、株価が安い原因は、事業上の特性。

総合商社にみられるセグメントの利益率の低さ。
さらに、外部要因に大きくさらされる資源依存度の高さ。

これらの要因が、株安を招くきっかけになっているのは言うまでもありません。

では、三菱商事の株は今後買いか否か。
三菱商事株は今後どうなる?将来性から買い時を考察していきます。

【考察1】非資源の利益比率向上に注目

まず目が離せないのは「非資源の利益比率向上に注目」

商社が展開する事業の課題ともいえる「資源依存度」
どれだけ資源調達に依存しているかの度合いを示す指標で、三菱商事の場合、5割を超える高さ。

三菱商事も課題と認識し、資源と非資源のバランスを見直す方針を決定。

今後、資源依存度に左右されない非資源の利益比率向上なるか、注目が集まります。

【考察2】成長戦略に位置づけるEX戦略&DX戦略の行方

さらに「成長戦略に位置づけるEX戦略&DX戦略の行方」

三菱商事は、成長戦略の重要な柱として「EX戦略」と「DX戦略」を掲げています。

成長戦略に位置づけるEX戦略&DX戦略

  • EX戦略:エネルギー・資源の安定供給と社会・経済活動の低・脱炭素化両立への挑戦
  • DX戦略:ビジネスモデルが最適化された産業横断型デジタルエコシステムを構築

成長戦略の実現不可能は高いのか。
三菱商事の株価を占ううえで、重要なポイントになり得るのは言うまでもありません。

【考察3】多様化・複雑化する社会・産業のニーズに応えられるか

そして何より「多様化・複雑化する社会・産業のニーズに応えられるか」

三菱商事の社会的役割

  • あらゆる産業知見とグローバルインテリジェンスの強化
  • エネルギー・食料・資源等の安定供給責務
  • 脱炭素・産業競争力の維持・拡大

三菱商事が担う社会的役割は非常に大きい。
だからこそ、投資家も注目し、期待する優良銘柄。

業績だけでなく、社会活動の観点からも、今後の動向には注視したい銘柄といえそうです。

【Q&A】株価が安い三菱商事の株式に関するよくある質問

最後に株価が安い三菱商事の株式に関するよくある質問をまとめます。

【質問1】三菱商事が上場廃止になったら株はどうなる?

悩む男性2

「三菱商事が上場廃止になったら株はどうなる?」

【質問2】三菱商事株価の売り時はいつ?理想株価はいくら?

悩む男性2

「三菱商事株価の売り時はいつ?理想株価はいくら?」

【質問3】三菱商事の株式分割はいつ?

悩む男性2

「三菱商事の株式分割はいつ?」

まとめ:三菱商事の株安理由と今後の将来性から買い時を考察

三菱商事の株安理由と今後の将来性から買い時を考察してきました。

改めて、三菱商事の株価が安い理由をまとめると、

三菱商事の株価が安い理由

  1. 利益率の低い事業が多いから
  2. 資源価格の下落など業績への影響が懸念されたから
  3. 豪州の資源税引き上げによる収益悪化を警戒されたから