東京エレクトロンの株価はなぜ高い?今後の見通しはどうなる?業績や配当から考察
悩む男性4

「東京エレクトロンの株価はなぜ高い?今後の見通しは?将来性を教えてほしい!」

こんな疑問、悩みに答えます。

本記事では「東京エレクトロン株の買い時を探っている方」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。

本記事で分かること

  • 東京エレクトロンの株価が上昇する理由
  • 東京エレクトロンと同業他社を業績・指標から比較
  • 東京エレクトロン株の今後の見通し(配当と成長戦略から考察)

なぜ、東京エレクトロンの株価は高いのか?

そして、東京エレクトロンの株価は今後どうなるのか?
東京エレクトロン株の購入を検討している方や株式投資のリスク分散したい方にとって、非常に気になる情報です。

気になる東京エレクトロンの株価が高い理由と今後の見通しについて考察していきます。

先に結論をお伝えすると・・・

結論、東京エレクトロンの株価が高い理由は「堅調な業績」と「業界への期待の高さ」

東京エレクトロンの業績は好調に推移しています。
今期の業績見通しは前期に比べて減収減益を公表するも、株価上昇が続いています。

その最たる理由は、半導体業界への期待が高いから。
半導体需要は、一過性で終焉するのではなく、今後も長期にわたり需要拡大が見込まれているためです。

つまり、足元の業績と今後の業績見通しから、東京エレクトロンの株高は起きているということ。

ですが、株価もいつ急落するかわかりません。
東京エレクトロン株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

株価下落に見舞われれば、多かれ少なかれ損失を被る可能性は高いです。

さらに今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、不安の解消に「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

東京エレクトロンに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

東京エレクトロンとはどんな会社?

東京エレクトロンの株価上昇理由に触れる前に。
はじめに、東京エレクトロンとはどんな会社か?基本情報をまとめます。

会社名 東京エレクトロン株式会社
本社所在地 東京都港区赤坂5-3-1 赤坂Bizタワー 38F
設立 1963年(昭和38年)11月11日
従業員数 2,021人(単独)
17,522人(連結)
資本金 549億6,119万円
発行済株式 471,632,733株 (2023年9月30日現在)
主要事業 半導体製造装置事業

業績

まず東京エレクトロンの業績についてです。

事業内容

次に東京エレクトロンの事業内容は以下の通りです。

東京エレクトロンの事業内容

  • SPE(半導体製造装置)
  • FPD(フラットパネルディスプレイ製造装置)

過去10年の株価推移

そして東京エレクトロンの過去10年の株価推移についてです。

長らく低調だった株価も、足元では上昇が続いています。

一度は、2022年中頃から急落が起きましたが、再び上昇。
2022年1月につけた上場来高値を更新し、上昇トレントをつかんだ相場展開となっています。

今後の見通しは、このまま株高が続くのか?
それとも、調整が入り、軟調になって株価急落を起こすのか?

現在、東京エレクトロンの株価は、非常に難しい相場展開をみせています。

ただ、足元では株価が上昇していていも、再び下落する可能性も否定できません。

東京エレクトロン株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

だからこそ、「リスク分散」は株式投資において必須の備え。
先の見えない時代だからこそ、不安の解消に「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

東京エレクトロンに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

東京エレクトロンの株価はなぜ高い?3つの上昇理由

東京エレクトロンの過去10年における株価推移を示したチャートを再掲します。

見ての通り、2021年に入ってから株価上昇が確認できます。
市場関係者や投資家からの評価を受けたからこそ、株価も反応したといえます。

ではなぜ、東京エレクトロンの株価は高いのか?
株価の上昇理由は何なのか?最も気になるのは、その要因ですよね。

ここから早速、東京エレクトロンの株価はなぜ高い?3つの上昇理由について解説します。

【理由1】業績が好調で期待値も大きいから

まず1つ目の理由が「業績が好調で期待値も大きいから」

東京エレクトロンの業績は、好調に推移しています。
2022年度における売上高および純利益は、4期連続の増収増益を達成。

具体的な業績の推移を見てみると以下の通りとなります。

東京エレクトロン|業績推移 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
売上高(億円) 12,782 11,272 13,991 20,038 22,090
当期純利益(億円) 2,482 1,852 2,429 4,370 4,715
EPS(円) 504.53 390.19 520.73 935.95 1,007.82

(出典:東京エレクトロン「有価証券報告書・四半期報告書」

上記の通り、業績は好調に推移しているのがわかります。
また、純利益の増益に伴いEPSも著しい上昇したことで、株価上昇に繋がっています。

さらに、東京エレクトロンの2023年度今期の業績見通しは、減収減益を予想するも、株価は上昇し続けています。

上昇理由は、東京エレクトロンをはじめとする半導体関連株への期待値が大きいから。
実際、業績見通しの決算を発表してから年末(2023年12月29日)にかけて、株価は急上昇。

具体的に株価はどれくらい高いのか?推移でみると以下の通り。

東京エレクトロン|株価推移 決算発表当日の終値
(2023年5月11日)
2023年末の終値
(2023年12月29日)
下落率
株価 15,885円 25,255円 +9,370円(58.99%増)

(出典:Yahoo!ファイナンス「東京エレクトロン(株)」

わずか半年の間に、6割近くの株価が上昇したことがわかります。

半導体関連株への期待値が大きい最たる要因は「生成AI需要拡大」
東京エレクトロンの決算説明会の質疑応答でも、生成AI需要に対する期待の声が寄せられています。

以上のことから、東京エレクトロンの株価が高い理由は「業績」と「期待の高さ」
売上高、純利益、EPSのいずれにおいても好調に推移していることが、株高に繋がったといえます。

【理由2】半導体市場は需要増加が予想されているから

次に2つ目の理由が「半導体市場は需要増加が予想されているから」

現在の半導体市場は、世界的な需要増加が予想されています。
2015年以降から顕著に増加しており、総務省の調べで2022年には、12兆5,493億円(前年比32.1%増)となりました。

世界だけでなく、国内だけでみても、半導体市場(出荷額)は活況を呈します。

つまり、今後も成長余地があるのが半導体市場。
半導体関連銘柄の一角を担う東京エレクトロンも恩恵を受けるのは言うまでもありません。

需要が高まれば、業績にも好影響をもたらします。
業績がさらに好調となれば、EPSの上昇、そして株価は一段と高い水準まで引きあがるということ。

ではなぜ、半導体市場の需要は活況なのか?
最たる要因として、最近のトレンドは「生成AI需要」

これまでと今後の半導体需要拡大の変遷を示すと、以下の通りとなります。

半導体需要が拡大する要因

  • コロナによるオンライン需要の増加
  • 世界的な電気自動車の需要拡大
  • 第5世代移動通信システム(5G)普及
  • 生成AI需要増加に伴うデータセンターの拡大

つまり、半導体需要は一過性ではないということ。
今後も長期的には伸びる市場であり、東京エレクトロン株への買いが入っていると予想されます。

【理由3】SOX指数が上昇し国内半導体関連株にも買いが入ったから

そして3つ目の理由が「SOX指数が上昇し国内半導体関連株にも買いが入ったから」

SOX指数」とは、米国の半導体株指数のこと。
日本語で「フィラデルフィア半導体株指数」と呼び、米国の主要な半導体関連30銘柄で構成された株価指数を指します。

このSOX指数は、国内半導体関連株と連動性が高いとされています。
実際、SMBC日興証券の解説にも、「半導体企業の株価が上昇するとSOX指数も高くなる」とのこと。

米国の半導体株が高くなれば、日本の半導体関連株にも連れ高が起こりえるということです。

そんなSOX指数のチャートを示すと以下の通り。
東京エレクトロンの株価チャートと見比べても、同じような動きをしているのがわかります。

つまり、東京エレクトロンの株高要因の一つが、SOX指数の上昇。
言い換えれば、東京エレクトロンの株価動向を考察するなら、その他の指数にも注視する必要があるということ。

SOX指数は、半導体業界の動向や先行きの見通しも反映されるため、半導体関連株を追ううえで欠かせない指数だといえます。

ただ、足元では株価が上昇していていも、再び下落する可能性も否定できません。

東京エレクトロン株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

だからこそ、「リスク分散」は株式投資において必須の備え。
先の見えない時代だからこそ、不安の解消に「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

東京エレクトロンに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

東京エレクトロンと同業他社(半導体関連株)を業績・指標から比較

ここまで、東京エレクトロンのみにフォーカスし株価や事業の将来性を解説してきました。

ただ1社のみの分析では結果に偏りが生じます。
同業他社と比較・分析することで、結果の確度はより高まります。

ここでは、東京エレクトロンと同業他社(半導体関連株)を業績・指標から比較していきます。

半導体関連株の銘柄比較

まず東京エレクトロンと半導体関連株の銘柄比較をまとめた表が以下の通り。

比較表
(決算年月)
東京エレクトロン|8035
(2023年3月)
レーザーテック|6920
(2023年6月)
アドバンテスト|6857
(2023年3月)
売上高 2兆2,090億円 1,528億円 5,601億円
当期純利益 4,715億円 461億円 1,304億円
営業利益率 27.96% 40.76% 29.93%
自己資本比率 68.68% 40.18% 61.43%
ROE
(自己資本利益率)
32.27% 50.77% 39.32%
EPS
(1株当たり純利益)
1007.82円 511.89円 174.35円
PER
(株価収益率)
15.92倍 42.15倍 17.44倍
PBR
(株価純資産倍率)
4.73倍 17.83倍 6.08倍
配当性向 56.6% 35.2% 19.4%
配当利回り 3.56% 0.83% 1.11%

※各社最新決算年月時点(数値はEDINETYahoo!ファイナンスから引用)

【比較1】EPSは1000円超えと株高要因

まず競合と比較しても高いのが「EPSは1000円超えと株高要因」

【比較2】自己資本比率が7割弱と財務健全性は高い

次に「自己資本比率が7割弱と財務健全性は高い」

【比較3】配当利回りも3%を超えて高い水準を維持

そして何より投資家が気になる「配当利回りも3%を超えて高い水準を維持」

東京エレクトロンの配当利回りは、3.56%。
過去の利回り実績をみても、2%前後~3%超えを推移しています。

プライム全銘柄の平均利回りは、2~2.2%程度です。
比較しても、東京エレクトロンの方が利回りは高いことがうかがえますね。

ただ、株価下落に見舞われれば、配当金どころか損失を被る可能性は高いです。

だからこそ、「リスク分散」は株式投資において必須の備え。
先の見えない時代だからこそ、不安の解消に「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

東京エレクトロンに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

東京エレクトロン株の今後の見通しはどうなる?配当と成長戦略から考察

ここまで、東京エレクトロンの株価はなぜ高いのか?その上昇理由について解説してきました。

結論、東京エレクトロンの株高要因は「堅調な業績」と「業界への期待の高さ」

東京エレクトロンの業績は好調に推移しています。
今期の業績見通しは前期に比べて減収減益を公表するも、株価上昇が続いています。

その最たる理由は、半導体業界への期待が高いから。
半導体需要は、一過性で終焉するのではなく、今後も長期にわたり需要拡大が見込まれているためです。

つまり、足元の業績と今後の業績見通しから、東京エレクトロンの株高は起きているということ。

では、今後の株価はどうなるのか?
東京エレクトロン株の今後の見通しはどうなる?配当と成長戦略から考察していきます。

【考察1】配当金は順調に増配傾向

まず個人投資家も気になる「配当金は順調に増配傾向」

東京エレクトロンの1株当たり配当金の推移は、以下の通りとなります。

東京エレクトロンの1株当たり配当金 中間配当 期末配当 年間配当
2023年度
(2024年3月期)
148円 192円(予定) 340円(予定)
2022年度
(2023年3月期)
285.67円 普通配当218円、記念配当66.66円 570.33円
2021年度
(2022年3月期)
214.33円 253.34円 467.67円
2020年度
(2021年3月期)
120.00円 140.33円 260.33円
2019年度
(2020年3月期)
82.00円 114.00円 196.00円
2018年度
(2019年3月期)
137.67円 115.00円 252.67円

(出典:東京エレクトロン「配当政策・配当金」

2023年度は減配予想ですが、基本増配しているのがわかります。
また、配当政策をみると、1株当たりの年間配当金は50円を下回らない基本方針も掲げています。

【考察2】2027年度の売上高目標は3兆円

次に「2027年度の売上高目標は3兆円」

東京エレクトロンが公表した「新中期経営計画
本計画内で掲げる、2027年度までの財務目標が以下の通りとなります。

東京エレクトロンの財務目標(~2027年度)

  • 売上高:3兆円
  • 営業利益率:35%
  • ROE:30%

【考察3】半導体市場の展望は引き続き明るい

そして「半導体市場の展望は引き続き明るい」

半導体需要は、2030年までに現在の倍以上に成長すると見込んでいます。

主たる要因は以下の通りで、データ通信量の激増が需要を拡大させています。

半導体需要拡大の主たる要因

  • 消費者向けサービスの拡大
  • 産業向けサービスの拡大

【Q&A】株価上昇が起きた東京エレクトロンの株式に関するよくある質問

最後に株価上昇が起きた東京エレクトロンの株式に関するよくある質問をまとめます。

【質問1】東京エレクトロン100株はいくらで買える?

悩む男性2

「東京エレクトロン100株はいくらで買える?」

【質問2】東京エレクトロンの配当で生活できる?

悩む男性2

「東京エレクトロンの配当で生活できる?」

【質問3】東京エレクトロンの株式分割はいつを予定してる?

悩む男性2

「東京エレクトロンの株式分割はいつを予定してる?」

まとめ:東京エレクトロンの株価上昇理由と今後の見通しを考察

東京エレクトロンの株価上昇理由と今後の見通しを考察してきました。

改めて、東京エレクトロンの株価上昇理由をまとめると、

東京エレクトロンの株価上昇理由

  1. 業績が好調で期待値も大きいから
  2. 半導体市場は需要増加が予想されているから
  3. SOX指数が上昇し国内半導体関連株にも買いが入ったから