エネオスの株価はなぜ安い?上がらない3つの理由と今後どうなるか将来性から考察
悩む男性

「エネオスの株価はなぜ安い?今後も上がらないのか、事業の将来性を教えてほしい!」

こんな疑問、悩みに答えます。

本記事では「エネオスの株価の将来性が気になる人」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。

本記事で分かること

  • エネオスの株価が安い理由
  • エネオスと同業他社を業績・株価・配当性向から比較
  • エネオスの株価は今後どうなる?買い時を将来性から考察

なぜ、エネオスの株価は安いのか?

そして、エネオスの将来性・配当実施はどうなるのか?
エネオス株の購入を検討している方や買い時を探っている方にとって、非常に気になる情報です。

気になるエネオスの株価が安い理由と今後の将来性について考察していきます。

先に結論をお伝えすると・・・

結論、エネオスの株価が安い理由は「脱炭素化の流れが強いため」

エネオスはじめ石油業界では、業態転換が迫られています。
なぜなら、脱炭素化の流れは止まることなく、逆風に晒され続けることになるから。

ですので、エネオス株は買いかどうか?でいえば、様子見が賢明。
株主還元策もイマイチで、インカムゲインにも大きな期待はできない状況だといえそうです。

そして、今回のエネオス株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

さらに今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

エネオスに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

エネオスとはどんな会社?

エネオスの株価が急落した理由に触れる前に。
はじめに、エネオスとはどんな会社か?基本情報をまとめます。

商号 ENEOSホールディングス株式会社
本店所在地 東京都千代田区大手町一丁目1番2号
設立年月日 2010年(平成22年)4月1日
資本金 1,000億円
発行済株式 3,032,850,649株
剰余金の配当の基準日 9月30日、3月31日
事業の内容 エネルギー事業、石油・天然ガス開発事業、金属事業を行う子会社およびグループ会社の経営管理ならびにこれに付帯する業務

(2023年10月時点)

業績

まずエネオスの業績についてです。

売上高は増収基調。
しかし、利益は安定せず、直近決算では減益となっています。

事業内容

次にエネオスの事業内容は以下の通りです。

エネオスグループが手掛ける事業がこちら。

エネオスグループが手掛ける事業

  • エネルギー事業
  • 石油・天然ガス開発事業
  • 金属事業

事業の中でも、特に業績に占める割合が高いのは「石油・天然ガス開発」

2022年営業利益実績に対して、約半分(46.2%)を占めています。
ただ、今後のエネオスの株価を占ううえで、影響を受けるのも石油の将来性だといえます。

配当・株主還元

エネオスの配当・株主還元について。

エネオスの一株当たり配当金の推移は、以下の通りです。

ENEOSホールディングスの配当金 中間配当 期末配当 年間配当
2023年度(予定) 11.0円 11.0円 22.0円
2022年度 11.0円 11.0円 22.0円
2021年度 11.0円 11.0円 22.0円
2020年度 11.0円 11.0円 22.0円
2019年度 11.0円 11.0円 22.0円
2018年度 10.0円 11.0円 21.0円

(出典:ENEOSホールディングス「株主還元(配当・自己株式の取得)」

株主優待は行ってはおりません。

過去10年の株価推移

そしてエネオスの過去10年の株価推移についてです。

エネオスの足元の株価は、さえない展開が続いています。

2020年の急落から反発はしたものの、その後はずっと横ばい。
株価は、2015年につけた高値を抜け出せず、先は見通せない状況となっています。

エネオス株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

さらに今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

エネオスに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

なぜ安い?エネオスの株価が安い3つの理由

エネオスの過去10年間での株価推移を再掲します。

上記の通り、2017年から2018年中頃にかけて株価は急騰。
しかし、2018年後半に急落が起きて、2019年前半まで株価は下落し続けました。

その後調整が入るも、もう一段下落。
調整時の高値が現在の上値となっており、中々抜けられない状況のようです。

この横ばい状況は、実に4年間も続いています。

なぜ、株価急落が起きたのか?
なぜ、エネオスの株価は安いのか?(上値が重いのか)

足元の動向から考察し、エネオスの株価が安い3つの理由について解説します。

【理由1】NY原油相場の大幅安を嫌気されたから

まず業績への影響として「NY原油相場の大幅安を嫌気されたから」

2018年に起きた株価急落の原因は、原油の需給悪化。
実際、WTI原油先物をみると、2018年後半に原油相場の下落が起きています。

そして、原油相場の下落に連動するかのように、エネオス株も急落。
株価急落の最たる理由は、エネオスの業績は原油をはじめとする資源価格に大きく影響するから。

実は、エネオスの国内燃料油販売シェアは約50%を占めています。
(出典:ENEOSグループ「数字で見るENEOS」

当然、原油価格の下落が起きれば、業績にも悪影響を及ぼします。
当時の決算をみても、エネオスは純利益が1,879億円もの大幅赤字を計上していることからも説明がつきます。

つまり、エネオスの業績は原油価格に翻弄される側面が強いということ。

もっといえば、世界情勢(中東情勢)の影響を受けやすい景気敏感株。
国内だけでなく、世界の景気悪化が、エネオス株の急落を招いた主たる原因だといえます。

【理由2】脱炭素の流れに石油事業の将来性が見通せないから

次に株安が続いている理由として「脱炭素の流れに石油事業の将来性が見通せないから」

現在、世界的な「脱炭素」の流れは強まっています。
脱炭素を巡る世界の動向をみると、154カ国・1地域が2050年等の年限を区切ったカーボンニュートラル実現を表明。

環境意識の高まりは、今後も強まるのは言うまでもありません。
実際、国内でも日本政府はグリーン成長戦略を掲げ、2050年以降にはガソリン車は完全廃止される予定です。

これら脱炭素の流れを受けて、逆風に晒される業界があります。
その最たる業界が「石油業界」であり、石油元売りの会社にとってはネガティブ。

すでにエネオスは、業態転換を余儀なくされています。

本業の石油事業は、「2040年には国内需要は半減する」と関係者がコメント
アナリシスレポートをみても、「国内の原油需要は継続して減少する」と見通しを公表しています。

さらに、石炭事業から撤退する方針を決めたことも表明
世界を取り巻く脱炭素化の加速が、エネオスの株価低迷を招いている最たる理由だといえます。

【理由3】株主還元策への取り組みがイマイチ積極的ではないから

さらに「株主還元策への取り組みがイマイチ積極的ではないから」

投資家が注目する「配当金」
エネオスの配当金をみると、直近4期で増配もありません。

ENEOSホールディングスの配当金 中間配当 期末配当 年間配当
2023年度(予定) 11.0円 11.0円 22.0円
2022年度 11.0円 11.0円 22.0円
2021年度 11.0円 11.0円 22.0円
2020年度 11.0円 11.0円 22.0円
2019年度 11.0円 11.0円 22.0円
2018年度 10.0円 11.0円 21.0円

(出典:ENEOSホールディングス「株主還元(配当・自己株式の取得)」

直近の配当予想も22円のまま据え置き。
株主還元方針も「安定的な配当の継続に努める」に留めています。

増配は投資家にとっても好感を得やすい施策。
実際、大手石油開発会社の石油資源開発が、2023年3月期に増配を発表すると株価は急上昇。

発表直後の翌営業日には、株価が5.3%まで上昇し、その後も上昇相場へと突入しました。

つまり、エネオスの株価がさえないのは株主還元策にも原因あり。
消極的な姿勢は投資家にとって好感が持てず、株安につながってると考えられます。

今回のエネオス株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

さらに今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
先の見えない時代だからこそ、「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

エネオスに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

エネオスと同業他社を業績・株価・配当性向から比較

ここまで、エネオスのみにフォーカスし株価や事業の将来性を解説してきました。

ただ1社のみの分析では結果に偏りが生じます。
同業他社と比較・分析することで、結果の確度はより高まります。

ここでは、エネオスと同業他社を業績・株価・配当性向から比較していきます。

石油業界の銘柄比較

まずエネオスと石油業界の銘柄比較をまとめた表が以下の通り。

比較表(2022年度) エネオス 出光興産 コスモエネルギー
売上高 15兆165億円 9兆4,562億円 2兆7,918億円
当期純利益 1,437億円 2,536億円 679億円
営業利益率 1.87% 2.99% 5.87%
自己資本比率 28.73% 33.18% 24.89%
ROE
(自己資本利益率)
5.03% 16.76% 13.81%
EPS
(1株当たり純利益)
46.57円 853.37円 811.14円
PER
(株価収益率)
9.98倍 3.40倍 5.28倍
PBR
(株価純資産倍率)
0.49倍 0.53倍 0.71倍
配当性向 47.2% 14.1% 18.5%
配当利回り 4.73% 4.14% 3.50%

※2023年3月末時点(数値はEDINETYahoo!ファイナンスから引用)

【比較1】売上高は15兆超えの業界最大手

まず比較から明らかなのは「売上高は15兆超えの業界最大手」

エネオスの2022年度における売上高は、15兆165億円。

出光興産の約1.5倍、コスモエネルギーの10倍以上の実績を誇る石油業界最大手です。

【比較2】営業利益率はわずか2%未満と低水準

ただ、懸念点として「営業利益率はわずか2%未満と低水準」

石油製品・石炭製品製造業の営業利益率は2.9%。
一方、エネオスの営業利益率はわずか1.87%と、業界で考えても低水準となっています。

【比較3】ROEも5%前後で業界の中では下位

さらに、投資家が気にする「ROEも5%前後で業界の中では下位」

エネオスのROEは5%前後。
年度によって10%を超える期はあるのの、安定していないのが特徴ともいえます。

さらに、競合と比較してもエネオスの一人負け状態。
コスモエネルギーに至っては、直近実績は10%超え、前期は30%を超える水準を記録しました。

ROEは、海外投資家も注目する重要指標。
日本企業の平均ROEが9.7%(2021年度)のため、株安を招く原因の一つといえます。

今回のエネオス株にしても、株価の下落はいつ起こるか誰にも予測できません。

さらに今では、物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
先の見えない時代だからこそ、「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

エネオスに限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

今後のエネオス株はどうなる?買い時を将来性から考察

エネオス株は今後買いか否か。

結論、様子見するのが得策です。
なぜなら、現状エネオスの業績に対する懸念材料が多すぎるから。

エネオスに限った話ではなく、世界的な脱炭素の流れは止まりません。

以上を踏まえ、今後のエネオス株はどうなる?買い時を将来性から考察していきます。

【考察1】業界全体で取り組む脱炭素化の行方はどうなる?

まず考えるべきは「業界全体で取り組む脱炭素化の行方はどうなる?」

日本だけでなく、世界的なトレンドの一つが「脱炭素化」
CO2排出の実質ゼロ(カーボンニュートラル)の実現に向けた取り組みが積極的になっています。

そんな中、石油業界にとっては、逆風となるトレンドです。

このトレンドに、どう対処していくのか?
エネオスに限らず、すべての石油関連銘柄に注目が集まります。

【考察2】カーボンニュートラル計画の実現性と課題

次に、エネオスが取り組む「カーボンニュートラル計画の実現性と課題」

エネオスでは、長期ビジョン(カーボンニュートラル計画)を掲げています。

内容が、2040年のありたい姿として、「低炭素・循環型社会への貢献」
ENEOSグループのスコープ1、2のCO2排出量について、2040年度までにネットゼロを実現すること。

【考察3】自社株買いをはじめとする株主還元策への取り組み

そして、株価を下支えするうえで必要なのが「自社株買いをはじめとする株主還元策への取り組み」

株価対策にもなる自社株買い。
「中計期間における株主還元の考え方」にも、自社株買いの実施が明記されています。

【Q&A】株価が安いエネオスの株式に関するよくある質問

最後に株価が安いエネオスの株式に関するよくある質問をまとめます。

【質問1】エネオスに株主優待はある?

悩む男性2

「エネオスに株主優待はある?」

結論、エネオスに株主優待はありません。

【質問2】エネオスの株価が上昇?上がる理由は?

悩む男性2

「エネオスの株価が上昇?上がる理由は?」

【質問3】エネオスの株価は恐るべき株の一つ?

悩む男性2

「エネオスの株価は恐るべき株の一つ?」

まとめ:エネオスの株価が安い理由と将来性から買い時を考察

エネオスの株価が安い理由と将来性から買い時を考察してきました。

改めて、エネオスの株価が安い理由をまとめると、

エネオスの株価が安い理由

  1. NY原油相場の大幅安を嫌気されたから
  2. 脱炭素の流れに石油事業の将来性が見通せないから
  3. 株主還元策への取り組みがイマイチ積極的ではないから