【16%超え!?】商船三井の配当利回りはなぜ高い?3つの理由と今後の見通しも考察
悩む男性4

「商船三井の配当利回りはなぜ高い?買った方がいい?今後の見通しも教えてほしい!」

こんな疑問、悩みに答えます。

本記事では「配当狙いで商船三井株を購入しようか検討している方」に向けて、以下の内容・目的で記事を書いていきます。

本記事で分かること

  • 商船三井の配当利回りが高い理由
  • 商船三井と海運銘柄を配当利回りの高さで比較
  • 今後の商船三井の配当利回りはどうなる?見通しを考察

なぜ、商船三井の配当利回りは高いのか?

そして、今後の配当利回りの見通しはどうなのか?

そんな気になる商船三井の配当利回りが高い理由と今後の見通しについて考察していきます。

先に結論をお伝えすると・・・

結論、商船三井の配当利回りが高い理由は「利益が急拡大したから」

配当に回す原資が増えたということ。
かつ業績連動型の配当を実施しており、株主還元策にも積極的なため、配当利回りは高いです。

また、その他海運銘柄で比較しても、商船三井の配当利回りは高い水準だといえます。

ですが、今期の予想配当利回りは急激に低下。
業績の悪化が主因ではあるものの、そもそも海運業界は業績が安定しない景気敏感株の一つ。

配当狙いで入るのは、リスクも高いと言わざるを得ません。

さらに、商船三井の株価がいつ下落するか、誰にも予測できません。
株価下落に見舞われれば、配当金どころか大きな損失を被る可能性もあります。

だからこそ、不安の解消に「将来への備え」は重要です。

ではどうすれば、株式投資によるリスクを抑えられるようになるのか?

商船三井に限らず、株価下落に備えておくべき「考え方」と「具体策」があります

商船三井の配当利回りはなぜ高い?3つの理由

商船三井の配当利回りは「16.92%」
(※ 2022年度の実績かつ2023年3月末時点の株価から算出)

プライム全銘柄の平均利回りは2.0~2.2%程度です。
比較しても、商船三井の方が8倍以上も配当利回りは高いことがわかります。

つまり、商船三井の配当利回りは非常に高い銘柄。

ではなぜ、配当利回りは高いのか?
具体的な商船三井の配当利回りはなぜ高いのか3つの理由を解説します。

【理由1】利益がコロナの影響で急拡大したから

まず1つ目の理由は「利益がコロナの影響で急拡大したから」

配当金の原資は、企業が稼いだ利益(当期純利益)です。
この利益が、商船三井はコロナの影響等で急拡大した結果、配当金も増えたということ。

利益の拡大とともに、配当金も増加。
配当金が増えれば、配当利回りも当然高くなります。

実際、利益と1株当たり配当金をまとめた業績推移を見ると、以下の通りとなります。

商船三井|業績推移 利益 1株当たり配当金 配当利回り
2022年度 7,960億円 560円 16.92%
2021年度 7,088億円 400円 11.7%
2020年度 900億円 50円 3.87%
2019年度 326億円 22円 3.72%
2018年度 268億円 15円 1.89%

(出典:商船三井「有価証券報告書等」

推移をみれば明らかですね。
5年前(2018年度)と比較して、利益は約30倍、配当利回りは約9倍にまで伸長しています。

ではなぜ、商船三井の利益は、ここまで激増したのか?
主因は新型コロナウイルスの影響ですが、要因を分解すると以下の通りです。

商船三井の利益が急拡大した要因

  • コロナの影響による物流需給の逼迫で運賃高騰が長期化したため
  • 円安が急速に進み、輸送契約の多くがドル建てで行われていたため
  • エネルギーや自動車船など他の事業が年度を通じて堅調に推移したため

(出典:商船三井「2022年度(2023年3月期)通期決算説明資料」

つまり、コロナ特需を掴んだ結果の配当利回りの高さだといえます。

【理由2】業績連動型の配当を実施しているから

次に2つ目の理由が「業績連動型の配当を実施しているから」

前述の通り、配当金の原資は利益です。
利益が拡大すれば、配当金も増えて、配当利回りは高くなります。

ですが、中には稼いだ利益を配当金に回さない企業も存在します。
すべての企業が、「利益=配当金の原資」としているわけではありません。

しかし、商船三井は以下の通り、「業績に連動した配当実施」を導入しています。

当面の間は連結配当性向20%を目安として業績に連動した配当を行いますが、中長期経営課題として配当性向の向上にも取組んで参ります。

つまり、業績に応じて配当金も決まるということ。
好業績を記録すれば、配当利回りも高くなる期待は大いにあり得ます。

【理由3】積極的な株主還元策を掲げているから

そして3つ目の理由が「積極的な株主還元策を掲げているから」

会社の積極的な株主還元策なくして、配当利回りは高くもなりません。

しかし、商船三井の配当方針をみると、積極的な株主還元策が掲げられています。

2023年度~2025年度については、当社の企業価値及び財務体質が向上したことに伴い、連結配当性向を2022年度の25%から30%に引き上げ、業績に連動した配当を行います。

2023年度~2025年度における配当性向を30%の引き上げると表明。

今までの商船三井の配当性向は20~25%で推移していました。
この水準から30%に引き上げられるということは、株主への還元を手厚くするということ。

さらに、下限配当を導入したことも公表
配当金額は1株あたり150円を設定し、海運市況サイクルの低位時に配当額が過少となることを防ぐことが目的とのこと。

具体的な配当性向の目標数値および下限配当の設定。
投資家にとっては、非常に好感を持てる実施内容となっています。

商船三井株は、個人投資家にも人気の優良銘柄。

なんですが、優良でも万能ではありません。
商船三井の株価も、下落がいつ起こるかわかりません。

株価下落に見舞われれば、配当金はおろか多かれ少なかれ損失を被る可能性はあります。

だからこそ「分散投資」という考え方が大切。
そして、株式以外にも定期収入を期待できる投資商品があります。

今では物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、不安の解消に将来への備えは重要です。

今なら、利用者に対して特典やキャンペーンも受けられます。

商船三井と海運銘柄を配当利回りの高さで比較

ここまで、商船三井の配当利回りはなぜ高いのか理由を解説してきました。

結論、利益が急拡大したから。
かつ業績連動型の配当を実施しており、株主還元策にも積極的なため、配当利回りは高いです。

ですが、その他海運銘柄と比較して、商船三井株の配当利回りは高いのかどうか?

企業単体で分析しても評価しづらいため、商船三井と海運銘柄を配当利回りの高さで比較してみます。

配当利回り比較表(2022年度) 年間配当金 株価(期末日の終値) 配当利回り
商船三井 560円 3,310円 16.9%
日本郵船 520円 3,089円 16.8%
川崎汽船 400円 3,025円 13.2%
プライム全銘柄 -円 -円 2.20%

商船三井の配当利回りは『16.9%』

東証プライム全銘柄における配当利回りは『2.2%』
比較しても、商船三井の方が8倍近く高いのがわかります。

ただ、競合の日本郵船とはほぼ互角の水準。
川崎汽船も比較すると低いものの、東証プライム全銘柄よりは高い水準です。

つまり、海運株は総じて配当利回りが高い銘柄。
その中でも優等生なのが、商船三井株だといえそうです。

商船三井株は、個人投資家にも人気の優良銘柄。

なんですが、優良でも万能ではありません。
商船三井の株価も、下落がいつ起こるかわかりません。

株価下落に見舞われれば、配当金はおろか多かれ少なかれ損失を被る可能性はあります。

だからこそ「分散投資」という考え方が大切。

そして、株式以外にも定期収入を期待できる投資商品があります。

今では物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、不安の解消に将来への備えは重要です。

今なら、利用者に対して特典やキャンペーンも受けられます。

今後の商船三井の配当利回りはどうなる?見通しを考察

ここまで、商船三井の配当利回りについて解説してきました。

結論、商船三井の配当利回りは高い。
ですが、最も気になるのは「今後の見通し」

配当利回りの水準は今後どうなるのか?
もっといえば、配当狙いで買っておいた方がいいのかどうか。

気になる今後の商船三井の配当利回りはどうなる?見通しを考察していきます。

【考察1】2023年度の予想配当利回りは「4%台」

まず、2023年度の予想配当利回りは「4%台」

前期(2022年度)に比べて、配当利回りは急激に低下。
原因は、業績見通しの悪化に伴う、配当金の減配が主因となります。

実際、2023年度の1株当たり配当予想は「190円」
(内訳は、中間配当が「110円」、期末配当が「80円」、2023年10月31日付けのリリースから引用。)

前期は560円だったので、370円の減配。
業績の見通しと状況から鑑みるに、10%超えの超高配当は期待できないでしょう。

【考察2】海運銘柄の業績は市況次第(=景気敏感株)

業界の特性上、海運銘柄の業績は市況次第(=景気敏感株)です。

業績が良ければ、基本的に配当も増えます。
配当が増えれば、配当利回りも高くなります。

なんですが、海運業界は、その業界特性上、業績が安定しません。

なぜなら、業績が外部要因の影響を大きく受ける業界だからです。

ここでいう「外部要因」とは、以下のような要因を指します。

海運業界における外部要因

  • 荷動き
  • 運賃市況
  • 為替レート
  • 原油価格

つまり、海運業界は市況性が高いということ。
「景気敏感株」と呼ばれるほど、業績変動が大きい業界といえます。

業績変動が大きければ、先の見通しを立てるのは至難の業。
今回のように、突然の減配かつ配当利回りの低下も今後大いに起こりえます。

従って、長期保有はリスクがあり、配当狙いも難しい銘柄と言わざるを得ないでしょう。

【考察3】引き続きリスクは高いが魅力もある銘柄

つまり、引き続きリスクは高いが魅力もある銘柄といえます。

配当利回りが高いのは、銘柄としては魅力の一つ。
長期保有ではなく、短期で配当を狙うには、投資戦略としてはありなのではないでしょうか。

ただ、株価下落に見舞われれば、配当金はおろか多かれ少なかれ損失を被る可能性はあります。

だからこそ「分散投資」という考え方が大切。
そして、株式以外にも定期収入を期待できる投資商品があります。

さらに今では物価ばかり上がって、でも給料は上がらない。
そんな先の見えない時代だからこそ、不安の解消に将来への備えは重要です。

今なら、利用者に対して特典やキャンペーンも受けられます。

【Q&A】配当利回りが高い商船三井株に関するよくある質問

最後に配当利回りが高い商船三井株に関するよくある質問をまとめます。

【質問1】商船三井100株で配当金はいくらもらえる?

悩む男性2

「商船三井100株で配当金はいくらもらえる?」

今期(2024年3月期)の配当予想は「200円」
(前回発表予想から「10円」増配したことを2024年1月31日付のリリースにて公表。)

つまり、商船三井を100株保有していれば「19,000円」受け取れることになります。

【質問2】商船三井の配当金をもらうにはどうすればいい?

悩む男性2

「商船三井の配当金をもらうにはどうすればいい?」

商船三井では、3つの口座受取方法を準備しています。
目的はいずれも迅速かつ安全・確実に配当金を支払うことであり、方法は以下の通りです。

商船三井の配当金を受け取る3つの方法

  • 株式数比例配分方式(証券会社の口座で受け取る方式)
  • 個別銘柄指定方式(株式の銘柄ごとに別の銀行口座で受け取る方式)
  • 登録配当金受領口座方式(全ての銘柄の配当金を1つの銀行口座で受け取る方式)

【質問3】商船三井の配当性向は高い?低い?

悩む男性2

「商船三井の配当性向は高い?低い?」

結論、日本企業の平均的な配当性向(30%)よりは低い。

商船三井の2023年3月期における配当性向は25.4%となっています。

まとめ:商船三井の配当利回りが高い理由と今後の見通し

商船三井の配当利回りが高い理由と今後の見通しを考察してきました。

改めて、商船三井の配当利回りが高い理由をまとめると、

商船三井の配当利回りが高い理由

  1. 利益がコロナの影響で急拡大したから
  2. 業績連動型の配当を実施しているから
  3. 積極的な株主還元策を掲げているから